ポーカーは、世界中の老若男女に愛されるカードゲームです。
いくつかの種類があり、少しずつルーツが違いますが基本のルールは一緒なので、基本さえ覚えてしまえばどんなポーカーでも少しの追加ルールを覚えるだけでプレイできます。
シンプルなルールだからこそ奥が深いゲームとも言われており、「ポーカーフェイス」の語源ともなったゲームということで心理戦という楽しみ方ができるのも特徴の一つです。
ここでは、初めての人でもすぐにプレイできるよう、ポーカーのルールや役の強さなどの基本について詳しく解説していきます。
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ポーカーの誕生~進化
カジノゲームの中で抜群の知名度を誇るポーカーは、世界中で大会が開催されるほどプレイヤー数の多いゲームで、カードゲームとしての歴史もかなり古いと言われています。
起源については色々な説がありますが、有力な説だとされているのはペルシャのアスナスというゲームがポーカーの原型だというものです。
アスナスはA、10、J、Q、Kのカードをプレイヤーに5枚ずつ配り、4カードやフルハウスといった役の強さの順位を競うゲームで、ポーカーと非常に近いルールであるだけでなく、すでにブラフがあったようです。
また、18世紀後半から19世紀初頭にかけて、フランスではポケと言われるカードゲームが流行りますが、イギリス人のショナサン・グリーンがこれを「ポーカー」と名付け、次第に浸透するようになったとも言われています。
アメリカへ伝わったポーカーは発展を続け、1875年頃にワイルド・ポーカー、1900年頃にロー・ボールとスプリット・ポット・ポーカーが生み出されました。
アジア地域でのポーカー発信元は米軍基地と言われており、日本でも米軍基地を通じてポーカーが広まり、少しずつ浸透していきました。
最初にポーカーが誕生した時は、今に比べるとかなりシンプルなゲームでしたが、1840年になると2~9のカードを追加、現在と同じように1組52枚のカードでプレイされるようになります。
その後、1855年にドローポーカーの原型が考案、1860年以降にストレートとフラッシュが役として追加されました。
南北戦争に従軍する兵士の間では、5カードスタッドのスタイルが定着、20世紀に入るとハイ&ロウポーカーとローボールドロー、1930年代後半には7カードスタッドが誕生しました。
ポーカーは時代とともに変化し続け、様々な種類のポーカーが誕生するとともにルールが複雑化していきます。
最近でも、オンラインでプレイできるビデオポーカー、オンラインカジノで主流となっているカリビアンスタッド、レットイットライドなど多数のポーカーが追加されており、自分の好きなスタイルのポーカーを選んで楽しむことができるようになっています。
1人のプレイヤーがテキサスホールデム人気の火付け役に
ポーカーの中でも、人気の高いテキサスホールデムは1980年代から少しずつ知名度を上げていきましたが、その人気を決定づけたのは2003年から開催されているWSOP(World Series of Poker)です。
世界的規模で開催されるポーカーの大会ではあるものの、出場費さえ払えばプロでもアマでもOK、だれでも参加できる大会でになっています。
この大会に出場したクリス・マネーメーカーというプレイヤーがアマチュアながら優勝、賞金250万ドルを受け取ります。
大会の様子はアメリカ全土でテレビ放送され、これを見た人がテキサスホールデムに興味を持ったことが、今日のテキサスホールデム人気の始まりで、翌年のWSOPの参加人数は前年の約3倍に増加、賞金額も一気に跳ね上がったそうです。
ポーカーのメリット
ポーカーは単なるカードゲーム、ギャンブルではなく多くのメリットがある娯楽であり、エクササイズでもあります。
どのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
遊びがお金になる
プロのポーカープレイヤーは、自分の好きなポーカーで生計を立てているので、趣味と仕事が一致している、遊びがお金になっているとも言えます。
もちろん、プロとしてやっていくためには研究や練習が必要ですが、毎日会社で働いて、疲れて帰ってくるという生活をしている人よりも稼ぐ金額が大きいので、羨む人も少なくないはずです。
世界中で開催されているポーカーのトーナメントでは、プロだけが優勝できるということはなく、いきなり現れた初心者が優勝賞金をさらっていくこともあります。
こうした点でも、ポーカーは夢のあるゲーム、遊びがお金に直結するギャンブルと言えるのではないでしょうか。
脳のエクササイズに最適
ポーカーで勝つには頭をフルに回転させる必要がありますが、それが脳のエクササイズになります。
若い頃は嫌でも頭を使っていたけれど大人になってからは必死で勉強することもありませんし、新しいことに挑戦する気持ちの余裕、時間の余裕がないせいで脳に刺激を与えるほど考えることが減っているのではないでしょうか。
最近、頭を使っていないなと思う人ほど、ポーカーでしっかりと脳に刺激を与えるのがおすすめです。
ポーカーのデメリット
ポーカーをプレイしたことはないものの、何となくとっつきにくいイメージを持つ人もいるようです。
なぜ、そんな風に思ってしまうのか、ポーカーのデメリットは何なのかについて詳しく見ていきましょう。
難しそうでハードルが高い
シンプルなルールといえども種類によって微妙に違ったり、役を覚えたり、他のプレイヤーと一緒にプレイしたりなど、ポーカーにハードルの高さを感じている人は多いようです。
プレイヤーが揃って難しそうな顔をしてプレイしているのも、ポーカーのハードルを上げている原因かもしれません。
プレイすると疲れる
ポーカーのプレイ中は、常に頭がフル回転している状態です。
そのため、スロットやルーレットなどのゲームに比べると、終わった後に「しんどい」と感じる人も少なくありません。
もし、勝って終わることができれば多少の疲れは心地良く感じるでしょうが、疲れるうえに負けてしまったとなると疲労感だけが残りそうです。
今日はちょっと疲れているなと思ったら、ポーカーではなく頭を使わずにプレイできるスロットで遊んだ方が良いでしょう。
ポーカーの種類
ポーカーの歴史でもふれたように、ポーカーにはたくさんの種類があります。
初心者でもすぐプレイできるシンプルなルール、プロが好んでプレイする上級者向けのポーカーなど色々あるので、自分に合ったレベルのポーカーを選びましょう。
・テキサスホールデム(Texas Hold’em)
最もプレイヤーが多いと言われるポーカーで、ほとんどのオンラインカジノでプレイできまっす。
ポーカーの世界的な大会であるワールドシリーズオブポーカー(World Series of Poker、WSOP)で採用されているのもテキサスホールデムです。
・セブンカードスタッドポーカー(Seven-Card Stud)
数十年前にアメリカで人気を集めていたポーカーで、今でも愛好者は多いようです。
現在、主流となっているポーカーと少し異なるルールが採用されていますが、ノーリミットホールデムをプレイしたことがある人なら、すぐにルールが把握できるでしょう。
・ラズ(Razz)
セブンカードスタッドポーカーに似たポーカーなので、セブンカードスタッドポーカーのルールがわかれば、すぐにプレイできます。
カードカウンティングで勝率を上げることができ、ゲーム進行がゆっくりなので、通常のポーカーのスピードでは疲れてしまうという人に向いています。
・オマハハイロー(Omaha Hi-Lo)
ハンドが一番強いプレイヤーとハンドが一番弱いプレイヤーで賞金を分けるのが特徴で、ゲームの難易度が低いため、初心者でもすぐにプレイできます。
ただし、ランドカジノでは、あまり見かけることのないポーカーです。
・2-7 トリプルドロー(2-7 Triple Draw)
ラズと同じく一番弱いハンドを持っているプレイヤーが勝利するポーカーです。テキサスホールデムなど、メジャーなポーカーに飽きた時の気分転換になります。
・ファイブカードドロー(Five-Card Draw)
一番強いハンドを持っているプレイヤーが勝つポーカーで、 2-7 トリプルドローとルール自体はほぼ同じです。
・チャイニーズポーカー(Chinese Poker)
かなり知名度が低いポーカーで、カジノで提供されることはほとんどなく、自宅で家族や友人とプレイすることが多いと言われています。
・ホース(HORSE)
HORSEは、Hold’em(ホールデム)、Omaha Hi-Lo(オマハハイロー)、Razz(ラズ)、Seven Card Stud(セブンカードスタッド)、Seven Card Stud Eight or Better(セブンカードスタッドポーカーエイトオアベター)の頭文字から付けられたゲームの名前です。
一度にいろいろな種類のポーカーを楽しめるというメリットがありますが、逆に全てのポーカーを理解していないとプレイできないということになるので、上級者向きかもしれません。
・バドゥーギ(Badugi)
一番弱いハンドを持っているプレイヤーが勝利となるポーカーで、チャイニーズポーカー同様に独自のルールがあります。
ランドカジノではほとんど提供されていません。
おすすめのポーカーは?
ポーカーは種類が多すぎて、どれが一番良いのかわからないという人も多いようですが、確かにバリエーションが多いので、自分に合うゲームを見つけるのは難しいかもしれません。
ただ、プレイヤーの数が多いポーカーは攻略法やプレイのコツなどを開設しているブログ、書籍なども多いので、テクニックを磨きたい時の情報収集も簡単です。
こうした点を踏まえて、どれか一つを選ぶのであればテキサスホールデムでしょう。
基本的なルールはすぐに覚えられるほど簡単ですし、どのオンラインカジノでも採用されているゲームなので、気軽に練習できます。
ポーカーの基本的なルール
ポーカーで使う道具はトランプのみ、プレイヤーは2人~10人までが基本で、あまり人数が多いと状況を把握するのが難しいので3人~6人でのプレイがおすすめです。
ゲームは「5枚の手札を組み合わせて、より強い役を作ったプレイヤーが勝ち」で、まず、覚えておかなければいけないのはカードそれぞれの強さです。
カードは数字が大きい方が強いとみなされますが、Aは例外でジョーカーを除くどのカードよりも強いカード、ジョーカーは好きなカードとして使える最強のカードとなります。
役の強さは下記の順ですが、同じ役の場合は役を構成するカードの強さに従って勝敗を決めます。
・ワンペア
同じ数字の組み合わせが1組。ワンペア同士の勝負は強いカードでのワンペアが勝ち。
・ツーペア
同じカードの組み合わせが2組。ツーペア同士の勝負は強いカードでのツーペアが勝ち。
・スリーカード
ポーカー スリーカード
同じカードが3枚。
・ストレート
5つの数字が連続。ストレートの中でも最強なのがA、 K、 Q、 J、 10の組み合わせ。
・フラッシュ
ダイヤ、スペード、ハート、クローバーのいずれかのマークが5枚。フラッシュ同士の勝負は強い数字のカードが含まれている方が勝ち。
・フルハウス
スリーカードとワンペアの組み合わせ。フルハウス同士の勝負はスリーカードを構成するカードの強さが基準、スリーカードの強さが同じ場合はワンペアのカードの強さで勝負。
・フォーカード
同じカードが4枚。フラッシュやフルハウスよりも出現確率が低いため、強力な役となる。
・ ストレートフラッシュ
5つの数字が連続しているストレート、同じマークが揃ったフラッシュの両方に当てはまるカードの組み合わせ。
・ロイヤルストレートフラッシュ
ポーカーで最強となる役。A、 K、 Q、 J、 10でのストレートフラッシュが出来上がっている状態で、確率的に一生に一度出るか出ないかという珍しい役でもある。
ポーカーのプレイ手順
ポーカーのルールはシンプルなので、何度かプレイすれば基本的なルールは覚えられるはずです。
ただ、最初にすべてを覚えられなくても問題はありません。
まずは、プレイの手順を全体的な流れとして把握するところから始めましょう。
1.カード配布
各プレイヤーに5枚のカードを配布。
プレイヤーはカードを確認。
2.アクション選択(1周目)
プレイヤーは「ビット」か「パス」のいずれかを宣言。
誰かがビットした時点でそれ以降のプレイヤーはパスができない。
以降のプレイヤーは「コール」「レイズ」「フォールド」のいずれかを選択。
・コール(前の人と同じチップを出す)
・レイズ(前の人より多くチップを出す)
・フォールド(ゲームを降りる)
3.カード交換
強い手札の組み合わせを作るために不要なカードを山札のカードと交換することが可能。
4.アクション選択(2周目)
チップを出すかパスの宣言かを選択。
誰かがチップを出すと、以降のプレイヤーはチェックできない。
誰かがレイズした後の一周で、誰もレイズをしなければゲーム終了。
手札を公開し他のプレイヤーと役の強さを比べる。
以上が、ポーカーのプレイ手順で、最後に一番強い役を持っている人が勝者として場にあるチップを全て獲得できます。
「レイズ」「フォールド」「コール」の意味
手順のところで出てきたように、ポーカーには基本的なアクションとして「レイズ」「フォールド」「コール」の3つがあります。
それぞれの言葉の意味、どのような内容のアクションなのかを理解していないとゲームに参加できないので、基本中の基本として覚えておきましょう。
レイズとは
【レイズ】
自分の前のプレイヤーがベットした額に上乗せして賭けることで、強いハンドで勝つ自信がある時のアクション。
ただし、弱いハンドの時に他のプレイヤーのフォール度を狙い、あえてレイズする「ブラフ」もありなので、必ずしもレイズしたプレイヤーが有利とは限らない。
【ミニマムレイズ】
最低額でレイズすること。最低上乗せ金額が100%と設定されている場合、前のプレイヤーが50ドルを賭けたとするとミニマムレイズは50ドル(前のプレイヤーの賭け金)+50ドル(上乗せ額)で100ドル。
【リレイズ】
前のプレイヤーがレイズした後、さらにレイズをすること。
【リミット】
レイズの上限額のこと。リミットはベット額の上限がない「ノーリミット」、ベット額が事前に決められている「フィックスド・リミット」、ポットに貯まっている金額が賭け金の上限となる「ポット・リミット」のいずれかで設定されている。
【レイズメイク】
元の賭け金額と上乗せ金額の合計のこと。
フォールドとは
【フォールド】
ゲームから降りること。
持っているハンドで勝てる可能性が低い時、無駄な出費を抑えるためにフォールドする。
いつ、フォールドを選択するかは手元のカード、他のプレイヤーの様子によって変わりますが、スターティングハンドが弱い場合、チップが少なくなっている時はフォールドを検討したほうが良いでしょう。
コールとは
【コール】
相手が賭けた金額と同額を賭けてゲームに参加すること。
他のプレイヤーがどうアクションするか見てみたい時など、どちらかというと弱気な時に取るアクションですが、そのイメージを逆手にとって強いハンドの時にあえてコールするプレイヤーもいます。
ただ、コールばかりする人はネガティブな意味で「コーラー」と呼ばれることもあるので、そうならないように気をつけた方が良いでしょう。
ポーカーの醍醐味「ブラフ」とは
ブラフとは「騙す」ことで、ポーカーの醍醐味とも言えるテクニックです。
例えば、自分のハンドが弱いにもかかわらずレイズという強気のアクションを選択、他のプレイヤーを心理的に追い込むのもブラフです。
ブラフには、負けがほぼ確定という状態でレイズ、リレイズし相手をフォールドさせて勝ちを狙う「ビュアブラフ」、ハンドが強いわけではないものの次のカード次第では強いハンドが作れる可能性がある場合に使う「セミブラフ」の2種類があります。
ビュアブラフは、ブラフが成功しない限り勝てませんが、セミブラフは、ブラフが失敗しても勝つ可能性は残っています。
また、ブラフを成功させるためには、誰に対して仕掛けるかの選択が大事で、自分がレイズ、リレイズしたことで勝てる見込みがないと判断し、フォールドできる人に仕掛けなければ意味がありません。
つまり、ポーカーに慣れていない初心者にブラフをしても、相手がその意味を理解できないので無駄になってしまうということです。
また、他のプレイヤーからブラフを仕掛けられたときに見破れるようにしておくのも、ポ勝つためには必要なテクニックなので、ゲーム中は他のプレイヤーの動作、仕草、表情をよく観察するクセをつけておきましょう。
例えば、チップをきれいに積み上げているプレイヤーは几帳面で慎重派、自分の手札を頻繁にチェックするプレイヤーは強い役を持っていて興奮気味など、ちょっとした行動でプレイヤーの性格や手札を想像することができます。
もちろん、自分も他のプレイヤーから観察されているので、ブラフを仕掛ける時には不用意な行動をとらないよう十分に気をつけなければなりません。
ポーカーで勝つためのテクニック
ポーカーはギャンブルなので100%勝てるという絶対的に方法、テクニックはありません。
ただし、勝率を上げるための攻略法、戦略は存在します。
・基本を大事にする
ポーカーで勝つためには基本が大事です。
ルールを覚える、定石とされている戦い方に沿ってプレイするなど、まずは基本とされていることをしっかりと覚え込んでしまいましょう。
基本ができていれば、あとは状況に応じてアレンジをすることができます。
・スキルアップを図る
勝つためにはスキルが必要で、それを身に着けるには地道に勉強していくしかありません。
実際にプレイしながら相手の心理を読む力を磨いてみたり、自分自身がポーカーフェイスでいられるようにマインドコントロールしてみたりなど、ポーカーに必要なスキルは色々あります。
・実際にプレイ
ポーカーで強くなるには、実際にプレイするのが一番です。
お勉強としてプロプレイヤーのブログを読んだり、ポーカーについて書かれた本を読んだりするのも良いですが、そこで得た知識は実際のプレイで試してみないと身につきません。
オンラインでプレイできるポーカーもたくさんあるので、スキルアップや収集した情報の実践の場として活用してください。
ポーカーは奥が深いからこそ楽しいゲーム
シンプルなゲームではあるものの、いくら遊んでも飽きることがないのがポーカーの魅力です。
ゲームに勝つために心理戦を仕掛けたり、相手の表情から手札を予想したりなど、プレイ中も気が抜けないポーカーは、まさに頭の体操、脳のエクササイズです。
日本でのポーカーの認知度はそれほど高くありませんが、アメリカではなりたい職業としてプロポーカープレイヤーを挙げる子供がいるほど人気があります。
実際にプレイしてみると、なぜいくつものバリエーションが生み出されるほど人気のあるゲームなのかがわかるかもしれません。
まだ、プレイしたことがない人は、ぜひ好きなポーカーを見つけて、お試しでプレイしてみてください。