北海道のカジノ誘致見送りはなぜ?!今後もカジノ候補地になることはない?

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2019年11月、鈴木道知事は2021年1月4日から7月30日を期限とする今回のIR申請見送りを表明した。

国はIR建設地として選定されるのは上限3カ所としていますが、今回の申請以降に機会があるかどうかについては明らかにしていません。

そのため、現時点では北海道がカジノ候補地になる見通しは立っていないということになりますが、そもそもなぜ今回の申請を見送ることになったのでしょうか。

ここでは、申請見送りに至った経緯、今後もし申請機会があるとすれば北海道が誘致を検討する予定があるのかについてお伝えします。

北海道のカジノ候補地は「苫小牧」のはずだった

北海道内では苫小牧、留寿都がIRに積極的な姿勢を見せていましたが、海外からの観光客がターゲットとなることから新千歳空港に近い苫小牧を道内のカジノ建設候補地として推す方向で検討していました。

苫小牧市議会でも誘致推進の決議案が可決され、道内の経済団体でも誘致を求める声が上がっており経済界や自治体がカジノ建設に前向きであったことは事実です。

しかし、最終的には「候補地は希少な動植物が生息する可能性が高く、区域認定までの限られた期間で環境への適切な配慮を行うことは不可能」という理由で誘致申請の見送りが表明されました。

ただ、北海道新聞では、苫小牧市が外部業者に委託して実施したIR候補地(植苗地区)の調査結果によると「重要な種の動植物の生息が確認されたが、保全措置によって100ha程度の事業用地を確保できる可能性がある」とレポートしています。

苫小牧市はIR用地を50ha未満として想定しているため、この調査はIR誘致が環境に与える影響少ないとアピールする意味もあるのかもしれません。

苫小牧では住民の約7割が誘致に不安を感じていた

正式に誘致断念の理由として挙げられてはいないものの、北海道がIR誘致を見送った理由として地元住民の意向調査は関係しているのではという声もあります。

道民を対象に行われた意向調査では回答者2500人中、約7割がIR誘致を「不安」と回答しています。

IRの誘致に自治体が積極的になるのは、IR建設によって新たな雇用が生み出せる、インフラが整備される、その結果として自治体の税収が増えるという効果が期待できるからですが、地域住民にとってはカジノが近くにできることで治安が悪化する、ギャンブル依存症が増えるといった不安も小さくありません。

「カジノ(賭博場)誘致に反対する苫小牧市民の会」は、2万人以上の反対署名を集めており、ギャンブル依存症の問題をさらに深刻にし、環境破壊につながるカジノは不要という世論の流れができつつあったのも事実です。

道議会の中でも環境問題をおろそかにし、ギャンブル依存症対策を軽んじているという批判があったことも最終的に誘致を見送ることになった原因かもしれません。

カジノ誘致見送り表明後も鈴木直道知事の発言に含みが

鈴木道知事はIRについて「I経済や社会に大きなインパクトを与え、持続的な発展に寄与するプロジェクトであり、挑戦でき時に備えて準備を進めていく」としています。

これは、誘致見送りを表明した定例会見の際の言葉ですが、これについては経済界への配慮であって道知事が誘致に積極的なわけではないと見る人もいますし、一部の道議会議員が指摘するように知事が次回の誘致に向けて前向きな姿勢であるという含みを持たせた言葉だという人もいます。

鈴木知事の真意は明らかではありませんが、誘致見送りの理由が環境問題への懸念となっているということは、それがクリアできれば誘致に乗り出す可能性も残っているということです。

環境問題についての指摘をクリアするための調査は苫小牧市が行っており、環境保全とIR誘致は両立可能という調査結果も出ています。

これらを併せて考えれば、次回以降の申請が可能になった時点で再び苫小牧市がカジノ候補地として積極的な動きを店う可能性は高いですし、地方自治体や地元の経済界にとって、IR誘致の経済効果は計り知れないため是が非でも誘致したいというのは当然です。

とはいえ、不安を感じている住民に対する説明やギャンブル依存症への効果的な対策も必要でしょうし、地域住民が懸念しているカジノによる周辺の治安の悪化といった問題についても対策を取らなければなりません。

こうした問題にどう対処していくかが、今後の北海道の動向に大きく影響することは間違いなさそうです。

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