日本のカジノはいつオープン?開業までの流れを紹介

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Flow Until Opening

日本でのカジノ営業が公式に認められることはカジノ法案成立で決定しましたが、そうなるとオープンはいつなのかということが気になるのではないでしょうか。

カジノ法案が成立したとはいえ、カジノを含む統合型リゾート施設の建設がすぐに着工されるわけではなく、様々な規制、法律の整備、建設地の選定などの段階を踏んでいかなければなりません。

また、カジノ法案というのはあくまでも通称で正式な名称は「統合型リゾート整備推進法案」となっており、リゾート内には様々な施設が含まれるため、これらに関する法律も必要になります。

ここでは、日本でカジノがオープンするまでに必要な法律とカジノオープンまでの流れについて、順を追って解説していきます。

「統合型リゾート整備推進法案」の成立

カジノ法案の正式名称は統合型リゾート整備推進法案、略称としてはカジノ法案の他にIR推進法も使われます。

日本でカジノを開業するためにまず行わなければいけなかったのが、この法案を成立させることですが、これについては2016年12月15日の衆議院本会議で成立しました。

自民党がカジノ法案の構想について公約として挙げたのは2013年、そこから数年を経てようやく成立にこぎつけたもので、当初の予定では2020年の東京オリンピックに合わせてカジノ開業を目指すとされていましたが、反対意見が多く審議見送りや廃案となったこともあって成立自体が遅れたため、カジノの開業も大幅にずれ込む見込みです。

カジノ法案は「カジノ委員会を設置してカジノ施設を運営できる体制を整える」という内容で、健全なカジノ運営を行うために作られたものです。

基本方針としては地方公共団体による構想を尊重してIRの設置を行うことが定められていますが、この法案は言ってみればカジノに関する法律の大枠でしかありません。

実際にカジノを運営していくための具体的な方針について定めたものではなく、ルールや整備については別に定められた法律が適用されます。

「「特定複合観光施設区域整備推進本部」設置

IR推進法の成立を受けて2017年3月に行われたのが、「「特定複合観光施設区域整備推進本部(IR推進本部)」の設置です。

これは安倍晋三首相を本部長に据え、IRの整備と推進を進めていくことを目的に設置された内閣の機関でIRを開業するための全体の流れを推し進めていくための組織です。

IR推進本部設置以降、IR関連の法律はこの組織内で整備されたうえで国会に提出しされることになります。

「IR実施法案」の成立

IR実施法案の通称や略称は様々で、IR整備法、統合型リゾート実施法、カジノ実施法、IR法と呼ばれることもあります。

これまでの法律はIRを推進していくためのもので、細かいルールや具体的な法律について定められたものではありませんでした。

そこで作られたのが「IR実施法案」で2018年7月20日の参議院本会議において自民党、公明党、日本維新の会などの賛成多数で可決、成立しました。

IR実施法ではカジノ事業者の免許やカジノを管理するためのカジノ管理委員会の設置、カジノ入場料や入場制限などについて定められています。

「ギャンブル等依存症対策基本法」の成立

日本でのカジノ開業に反対している人の多くが、ギャンブル依存症の増加を懸念していますが、その対策として作られたのが「ギャンブル等依存症対策基本法」です。

この法案ではカジノ建設地となる地域の自治体やカジノ事業者が政府の策定した基本計画を基にギャンブル依存症対策についての計画を策定することが定められており、政府はギャンブル依存症基本計画策定を行うことについても定められています。

また、菅義偉内閣官房長官を本部長とする「ギャンブル等依存症対策推進本部」を設置、5月14日から20日をギャンブル等依存症問題啓発週間として定めました。

この法律は、そもそもカジノを開業するために作られたものですが、これまでギャンブルとみなされなかったパチンコについても言及されていることから、パチンコはギャンブルであると法律的に認められてことになります。

国や地方公共団体は、この法律に基づいてギャンブル依存症の予防対策を取ること、医療や相談の窓口を整備すること、患者とその家族のケアを行うことが求められます。

「カジノ管理委員会」の設置

カジノを監督するための組織として発足したのが「カジノ管理委員会」です。

これまでにIRを運営している海外の国でもカジノ管理委員会と同様の組織があり、日本のカジノ委員会もこれを参考にしたものと思われます。

カジノ管理委員会のメンバーは約100人、カジノに直接かかわる業務以外にカジノ運営で起こりうる問題点への対策、外国規制当局との連携についても取り仕切ることになります。

【カジノ管理委員会の業務】

・カジノ事業免許の審査

カジノ事業者の免許は3年ごとの更新とされており、カジノ管理委員会は事業免許の申請、更新、交付といった業務も担当します。

免許を交付する際には、事業者や経営者の犯罪歴、反社会的勢力との繋がりなどがないか厳格に審査が行われますが、虚偽の申請があった場合には法人に対して最大で5億円の罰金、故人には5年以下の懲役または500万円以下の罰金が義務付けられています。

・カジノ行為の監督

カジノ行為には色々ありますが、主なものとしては下記に挙げるようなものが考えられます。

-従業員の教育訓練などをカジノ事業者に義務づける
-カジノ行為の業務方法書等を審査
-ゲームの不正などを常時監視
-カジノ関連機器の使用状況などを監視
-不適切な運営があった場合の中止命令や指導

これらは「カジノが安全、かつ適切に運営されているか」を監督するためのもので、カジノ管理委員会には防犯カメラへのアクセスなどの権限もあります。

いわば、カジノの運営は全てカジノ管理委員会が把握し、様々な権限によって審査や指導を行うことが可能ということです。

・納付金などの適正な徴収

カジノ事業者の納付金もカジノ管理委員会が徴収します。

財務書類の確認や関係者への調査もカジノ委員会の担当で、適正に納付が行われていない場合には督促や滞納処分を行うこともできます。

・反社会的勢力の排除

カジノ建設反対派の中にはカジノがマネーロンダリングの温床になるのではないか、治安が悪化するのではないかといった懸念も根強く残っていますが、こうした問題点の対策を行うのもカジノ管理委員会の仕事です。

反社会的勢力を排除を始め、カジノ内での犯罪を防止するための対策を取るなどの業務も担うことになっています。

・外国規制当局との連携

IRを運営するためには海外の規制当局との折衝や協力関係が重要です。

カジノ管理委員会はこうした連携についても担当することになるうえ、カジノ規制当局の交流会議「International Association of Gaming Regulators (IAGR)」への積極的な参画も命じられています。

会議でIRを実施している諸外国から学ぶことも多く、世界水準のカジノ規制を実施するために会議への参画は役立つに違いありません。

基本方針の策定

IR整備法案では基本方針の決定を「公布の日から起算して二年を超えない範囲内」と定めているため、基本方針の策定期日は2020年7月26日となります。

基本方針案は既に公表されており、2020年1月には最終決定される予定でしたが先送りとなりました。

その後、IRをめぐる汚職事件が明らかになったうえ、新型コロナウィルスの影響によってさらに先送りされることが確定となっています。

IR建設地の正式決定

IRは国内3カ所に建設予定で、候補地が正式決定するのは2021年後半から2022年の予定です。

IR建設地として正式に決まった自治体がインフラの整備などをスタートするのもこの時期と言われており、2020年代半ばの開業を目指すためには妥当な時期と言えるでしょう。

自治体によるIR開発事業者の選定

IR設置場所の正式発表が行われた後、自治体はIR開発事業者を選定することになります。

ただし、この時点で事業者に初めてコンタクトを取るわけではなく既に事業者によるイベントやセミナーへの協賛、PR活動などが行われており、ターゲットとなっている自治体との間で概ねの合意ができているケースも少なくありません。

IR開発スタート

IR開発事業者を選定後、自治体と協力をして開発がスタートします。

事業者側の開発プラン、自治体の構想のすり合わせが必要になりますが、事業者選定時にある程度ビジョンについての話し合いが行われていると考えられるため、この時点で大きな齟齬が生じつ可能性は低いでしょう。

開発にかかる期間は、自治体がIR建設予定地としている場所によっても異なりますが、大阪府の場合は2025年頃の開業を目指していると言われています。

また、今あるテーマパークやリゾート施設を活用することで、初期投資と開発にかかる期間を抑えることが可能としている和歌山県や長崎県などのケースもあるため、開発が始まってしまえばオープンまでにそれほど時間がかかることもなさそうです。

2020年のオリンピックに合わせて開業を目指していた日本初のカジノについては、それまでに審議が長引いたことが影響して早い段階で不可能だと確実視されていましたし、新型コロナウィルスの影響によってさらに開業が遅れる可能性は少なくありません。

大阪のようにIRのオープンは2025年の万博に合わせて、カジノについてはその後という計画を立てている自治体もあります。

基本方針の策定、建設地の正式決定の時期がどれだけずれ込むかが、カジノのオープン時期に影響を与えることは間違いありませんが、遅くとも2025年前後には日本初のカジノが開業すると考えて良さそうです。

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